<バスケットボール女子:日本95-87オーストラリア>◇国際強化試合◇21日◇札幌市・北海きたえーる パリ五輪に向けた強化試合が行われ、21年東京オリンピック(五輪)銀メダルの女子日本代表(世界ランキング9位)は、オーストラリア代表(同3位)に競り勝ち、2連勝で終えた。 前日の第1戦で唯一、出場時間がなかった野口さくら(23=アイシン)が奮闘した。途中出場で約7分半プレーして6得点、3リバウンドを記録した。 新潟市出身の23歳。前日はコンディションがベストではないことを考慮された。それでもこの日、出場できる状態であることを首脳陣に訴え、コートで奮闘した。「プレーできたことはすごくうれしい。コンディションが万全な状態でできなかったっていう部分で少し悔いは残るけれど、でも強みを発揮できたかなと思う。そこについては悔いはない」とうなずいた。 恩塚亨監督は、「これは野口選手に限ったことではない」と前置きした上で、「人生をかけて、すべてをかけてここに来ていることは尊重したいし、大切にしたい。コートに送り出す直前にはそういう言葉をかけた」と振り返る。 最初は不安な気持ちも送りながら見詰めていたと明かしつつも、「野口選手らしいリバウンドやドライブをみせてくせて、正直胸が熱くなった。私だけじゃなく、他のスタッフや選手たちもそういう気持ちになったのでは。1人1人の思いがあふれる今日の試合だったとも思う」と力を込めた。 現在の日本代表メンバーは16人。パリ五輪では最終的に12人に絞り込まれる。サバイバル戦は、さらに続いていく。【奥岡幹浩】